『ファックスが送らさらない。』 - 北海道弁から見る、北海道人の心
- 2014/05/29
- 20:08
日本各地にはまだまだ方言が残っている。NHKの朝ドラなどを見ていると、その舞台設定で各地方のお国言葉や訛が聞けて楽しい。時々行くスナックのママの姪っ子が、北海道の地方から札幌に出てきて、浜の訛が劣等感となり無口になっていたそうである。それが『アマチャン』放映効果で喋れるようになったと喜んでいた。お国言葉には独特な身体的な感覚があり、むしろ心地よい。 自分が今住んでいる札幌は都会だが、やはり共通語で...
前方後円墳のナゾ - 『太陽神』と『蛇神』
- 2014/05/21
- 22:56
新聞に1876年に撮影された箸墓古墳の写真の存在が宮内庁から公表されたとの記事が載っていた。箸墓古墳は多くの考古学者が今一番発掘したい古墳だと言われている。それは、この墓が卑弥呼の墓である可能性が高いからである。この墓のある奈良県桜井市一帯は纒向(まきむく)遺跡とよばれ、弥生時代末期から古墳時代前期にかけての大集落遺跡がある。ところがこの集落、大集落と言われながらも、人の住む集落跡が発見されてい...
ドイツのスキー技術 - 『斜面がスキー板を廻す』
- 2014/05/17
- 14:34
北海道では、まだ週末にはオープンしているスキー場がある。今日も行こうかと思ったが、山は大荒れのようである。そこで本日は家でおとなしくしていることにした。 最近、たまたまドイツ人の書いたスキー技術の資料を入手した。ゲオルグ・サッカート氏という方でミュンスター大学というところで教授をされていた方のようである。ドイツはオーストリアと地理的にも歴史的にも近しい国である。多少方言はあるようだが、基本的に共...
長嶋茂雄の感性 - 【オノマトペの力】
- 2014/05/14
- 20:22

このような文章があったとする。『今日も朝からポカポカと温かく、いつまでも布団の中でウトウトしていた。スズメがチュンチュンとないていたが、その内に何かあったのか、救急車がピーポーとうるさくて目が覚めてしまった。』 この『ポカポカ』とか『ウトウト』『チュンチュン』『ピーポー』といったように、状態や音を言語音で表したものを【擬声語】という。擬声語の中で、本来音を発しない『ポカポカ』とい...
二つの『ワダツミ』 - 全ての人が帰っていく処。
- 2014/05/11
- 12:44

赤く錆びた月の夜に 小さな船をうかべましょう うすい透明な風は 二人を遠く遠くに流しました どこまでもまっすぐに進んで 同じ所をぐるぐる廻って 星もない暗闇で さまよう二人がうたう歌 波よ、もし、聞こえるなら 少し、今声をひそめて 私の足が海の底を捉えて砂にふれたころ 長い髪は枝となって やがて大きな花をつけました ここにいる...
『ずいずいずっころばし』の謎 - 新茶と田植え
- 2014/05/09
- 18:14
北海道もこの季節になると新緑がきれいだ。新芽の覆われた白樺や柳をスキーの行き帰りに楽しむ。そういえば、今朝の新聞に新茶の広告が載っていた。そういう季節なんだなと思った。田植えも始まっているようだ。 新茶といえば、就学前の子供の頃に『ずいずいずっころばし』という遊びを楽しんだ。皆で車座に座り、両手の手の平を丸めて壺の形を作り、前に差出す。鬼は左手だけで壺を作り、歌のリズムに合わせて右手の人差し指を...
【スカイツリーの根っ子について】 - 沼地に立つバベルの塔
- 2014/05/06
- 16:41

このゴールデンウィーク中にお祝い事があって、東京へ行ってきた。そしてお上りさんのお決まりコースとして、きちっと東京スカイツリーへ行ってきた。第一、第二展望台から見る景色はやはり絶景であった。グーグルマップの航空写真の世界である。それを地上に建った建造物の中から見ることが出来る。近くに浅草寺も見える。その手前に流れているのが隅田川であろう。そういえばスカイツリーの周辺には他にも随分川が...
【もう一つのスキーの系譜】ー トゥバ族のスキーとトナカイ
- 2014/05/01
- 23:01

今の日本のスキーヤーはスポーツ、レジャーとしてスキーを楽しんでいる。しかし元々スキーは生活のための実用の道具であった。特に冬期間の狩猟の際の移動の手段としてスキーが利用された。それが今でも狩猟の足としてスキーが利用されている地帯があるようだ。モンゴル北部からロシヤにかけてのサヤン山脈といった山岳地帯付近にトゥバ族という民族が住んでいる。バイカル湖の西方300~400Kmの地帯である。バイ...