『沼田町のホタル』 - 【生態学者と一般市民】
- 2015/06/30
- 21:00

昨年12月に行った上原ひろみのジャズ・コンサートで『Hiromi』が唯一ソロを演奏した曲があった。初めて聞いた曲だった。左手の小指と親指で単純に離れた2音を弾き続けた。これには水の流れを感じた。右手でもシンプルな優しく、美しいメロディーを弾いた。これにはとても小さな生き物を感じた。そこで湿地帯で舞う糸トンボを想像して聴いていた。『Hiromi』は曲を弾き終わって、最後に曲名を言った。『firefly』(...
『ハーメルンの笛吹き男』の謎 - 【児童売買のトラウマ】
- 2015/06/29
- 16:09

屋根裏部屋を整理していたら、子供達が小さな頃読んでいた何冊かの童話の絵本が出て来た。現在の作家のものもあったが、私がかつて読んだような古典と言われるようなものもあった。アンデルセンやグリムの童話である。アンデルセンは「人魚姫」「マッチ売りの少女」「絵のない絵本」、グリムは「赤ずきん」「白雪姫」「ヘンゼルとグレーテル」などが有名だ。アンデルセンとグリム兄弟は19世紀の同時期に活躍して面識もあったと...
『水木しげるが遭遇した妖怪』 - 【人間の心の深淵】
- 2015/06/24
- 19:19

<妖怪ぬりかべ> 自分の自家用車の任意保険でお世話になっている保険屋さんは鳥取県出身だという。契約を終え雑談になった際、鳥取県で観光名所といったらどこですか、と聞いたことがあった。その方はまず『砂丘』と答え、それからちょっと考えてから「後は『水木しげるロード』でしょうかねー。」と、答えられた。詳しく聞くと、境港市という所にそれがあり、街中の道端に色々な妖怪のブランズ製の...
『腸内細菌との共生』2 - 【新たなる癌治療】
- 2015/06/21
- 16:51

韓国には人間の糞便が入ったお酒があるそうだ。『トンスル』といい『トン』が糞便を『スル』が酒を意味するという。まったく『糞酒』そのままのネーミングだ。朝鮮では古くからの療法として人糞を薬用としてきた歴史があるようだ。『東医宝鑑』という本の中には、「自ずと死んだ鳥や獣の肉を食べて中毒になった時、人糞汁を食べさせればよいと。」という記述があるという。また「毒キノコ中毒になった時、人糞を一升食べさせる。...
『腸内細菌との共生』 - 【従来の栄養学からの決別】
- 2015/06/17
- 20:34

札幌郊外の牧場 札幌郊外を車で走っていたら、牧場で牛達がのんびりと草を食んでいた。用事が終わった帰り道だったので、車から降りてぼんやり眺めながら写真を撮った。北海道だなア、といった景色である。 牛の身体は巨大である。概ね600kgにもなるという。ところで牛達は草を食べている。草しか食べていないのに、600Kgもの巨体となる。なぜなんだろう?草の主成分はセルロー...
『キングサリ』 - 【沈みゆく太陽】
- 2015/06/13
- 10:38

実家の庭 実家に久しぶりに帰ったら、居間の窓からきれいな花木が見えた。藤のように小さな花を円錐形に並べた房が木一面を覆っていた。花の色は藤とは違って鮮やかな黄色だった。今までこの花木のことは気付かなかった。この季節にはあまり帰省していなかったのかもしれない。母親にその木の名前を聞くと『キングサリ』(金鎖)と教えてくれた。そして、そのま...
『本願寺道路』 - 【北の守り】の幹線道
- 2015/06/11
- 23:44

もうスキーシーズンは終わってしまったが、私のシーズンインはここのところ毎年中山峠スキー場からスタートする。札幌から国道230号線を南へ山を登り続けると中山峠に着く。230号線はその先は喜茂別方面に下っていく。今は快適な道路だが昔は酷い難所だった。自分が5才の頃、改良前の旧230号線を母親の運転する車で走ったことがあった。札幌で開催された北海道大博覧会の帰りだったので、1958年のことなのだろう。...
『赤い靴はいてた女の子像』 - 【作られた記憶】
- 2015/06/04
- 21:27

朝ドラを見ていたら、主人公の女の子が一生懸命に誰かに語りかけていた。カメラが引くと、それはなにかの像だった。でもそれが何の像なにか私にはすぐに分かった。『赤い靴はいてた女の子』の像だ。確認してみると、果たしてそうだった。横浜の山下公園にある『赤い靴はいてた女の子』の像だ。どうして分かったのか自分でも不思議だった。見たこともないはずなのに・・・? 『赤い靴』は、日本人なら誰でも知ってい...